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スタッフ一人ひとりの価値観を尊重する事の “危険性”

管理職の人の中で、世代間ギャップを埋めようと

それぞれの世代のニーズを把握しようとインターネットで情報を検索してみたり

“○○世代への接し方”という様な

セミナーに参加されている人もいらっしゃるのではないかと思います。


自ら部下・後輩である若者に歩み寄っていこうとされる姿勢はとても良いと思いますが、

同時に危険もはらんでいる事をご理解頂きたいと思います。







その危険とは “組織の内部崩壊” です。

その組織の内部崩壊を阻止する為にはどうすれば良いのか・・・

それは徹底的に “経営理念の浸透を図る事” です。





熱心に情報収集される管理職の人達の多くは

部下の言葉に耳を傾ける姿勢を

持ち合わせている人が多いと思います。

そしてそれは

部下の精神状態が良い時よりも悪い時の方が

多いのではないでしょうか・・・。


部下と経営理念について話し合いを行う場合

部下の精神状態が良い時は

経営理念に共感し「理念を実践できる人になりたい」

という意思を伝えてくる部下もいると思います。

ところが精神状態が悪くなると

「経営理念より僕(私)の価値観を尊重して下さい」

と言い出します。

ここがとても重要なポイントで

精神状態が悪い時の部下が言う “価値観” は

本当に “価値観” なのかどうか・・・

という事です。

おそらくそれは “価値観” ではなく 

“自己都合” であり “わがまま” だと思います。


一旦この自己都合を通せてしてしまうと

「言った者勝ち」の組織風土になり

他の部下も自己都合を伝えて来る様になり

組織は崩壊へと進んで行く事になってしまいます。


その為、部下一人ひとりの価値観の尊重ではなく

部下一人ひとりに経営理念を浸透させる事

が健全な組織づくりには不可欠という事です。






経営理念が浸透した状態とはどういう状態か


経営理念が浸透した状態とは

“無意識に経営理念に基づいた行動が出来る事” です。

心理学では「無意識=潜在意識」と考えます。

つまり経営理念の浸透とは

経営理念を潜在意識に浸透させる事と言えます。

経営理念の唱和を行っていらっしゃる企業が多くありますが

心理学的には唱和を行って潜在意識に経営理念を浸透させるには

数十年掛かると言われています。

理念唱和よりも効果的で効率的な

朝礼・終礼時にルーティン的に行える方法もありますが

その為にはある一定条件が整っている必要がありますので

ここではその一定条件が無くても出来る方法をご紹介させて頂きます。


◉小まめに部下に経営理念について考えさせる機会を与える事


経営理念は組織の上層部から下に落とし込むのではなく

経営理念はそれぞれの職務、職位において

捉え方が変わりますので

組織に寄り添うという様に捉えて頂きたいと思います。

つまり職務、職位、勤続年数などによって

捉え方が異なるという事です。

例えば

アシスタントさんが経営理念について考えると

「自分ならどうするか、どの様に行動出来るか」

と考える傾向が高いですが

管理職の人が経営理念について考えると

「自分の店舗なら・・・」とか「自分の部下なら・・・」

という様に

自分個人で捉える事は少なくなるはずです。

つまり経営理念の浸透とは

トップダウン的に組織に浸透させるのではなく

それぞれの職務、職位に応じて

自分の仕事を経営理念を通して考えると

“どの様に捉える事が出来るか”

“どの様に行動できるか”

を考える機会を作る事

と言えます。

言い方を変えると

部下一人ひとりの仕事を経営理念に照らし合わせて

上司が部下に質問を投げ掛ける事

です。


「今、カラーカップを洗ってくれたけど

 それを経営理念に当てはめて考えるとどの様な事だと思う?」

と質問をする事です。

この様な質問の繰り返しが

“作業だと思っていた事が作業ではなく仕事なんだ”

と捉えてもらえるきっかけになりますし

更には 仕事 を 志事 へと

変換してもらえるきっかけにもなります。


あらゆる業務を作業として捉える組織と志事を捉える組織

どちらの組織の方が成長するかは言うまでもないと思います。

管理職である上司の質問一つで組織風土は変わるという事です。




最後に…

時間は世界中の人に平等に与えられている

とよく言われます。

1日24時間365日。

何に時間を費やしたかで人生は変わります。

また、その費やした時間の中で

何を感じ、何を考え、どの様に行動したか

で成長が変わると思っています。

自問自答出来る人は自ら成長していきますが、

自問自答出来る人がそれほど多くないのも事実です。

だからこそ部下の成長には上司からの質問が重要となるのです。



今回の内容が僅かながらでも

マネジメントを行う上でのヒントになっていれば嬉しく思います。

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